川湯温泉 強酸性泉が作るダイヤモンドダスト

道東(北海道東部)は、世界自然遺産・知床半島などで有名な、
今でも豊かな自然が残る場所。当然ながら温泉も数多くあります。
そんな道東の中でも、最も有名な温泉の一つが、川湯温泉です。

川湯温泉は釧路と網走の間の山中に位置し、国内屈指の観光地である屈斜路湖や摩周湖に近く、
いくつかの旅館やホテルが建ち並んで温泉街を形成していますが、雰囲気は落ち着いています。

湯の川園地
温泉の流れる湯の川園地

川湯温泉の中心部にある湯の川園地。園内に源泉があり、湯気を立てながら湯の川となって流れ出ています。「川湯」の名はアイヌ語の「セセキペツ(熱い川)」を意訳したもので、これがまさにそのセセキペツです。アイヌ語地名があるからには相当古くから知られていたのでしょう。おそらく太古から自然のままに流れ出ていたのだと思います。
川湯温泉の足湯
周囲からも湯の湧く足湯

湯の川園地の足湯です。足湯の施設内だけではなく、周囲の地面からも湯が湧き出しています。

日本一の酸性泉
「日本一の酸性泉」の表示

川湯温泉の泉質には、非常に大きな特徴があります。国内屈指の強酸性泉なのです。写真は宿泊した川湯ホテルプラザの浴場の看板で、「日本一の酸性泉」と謳っています。実際にはph1.6前後で、秋田の玉川温泉(ph1.2)、山形の蔵王温泉(ph1.5前後)に次ぎ、第三位らしいのですが、源泉によってはph0.8まで示すらしく、あながち間違いではないようです。

川湯ホテルプラザ浴場
川湯ホテルプラザの浴場

川湯ホテルプラザの浴場。専用の自家源泉を持ち、ph1.73とのことです。浴場は上下2階に分かれています。露天風呂はありませんが、筆者が泊まったのは真冬なので必要ありません(笑)。たとえ夏であっても、泉質だけで十分に楽しめるため、特別露天風呂の必要はないでしょう。飲泉も可能です。なお、強酸性のため、傷や眼にしみ、金属が腐食するので、入浴の際には注意が必要です。

タラバガニ
夕食に出たタラバガニ

川湯ホテルプラザの夕食に出たタラバガニ。宿泊費一万円程度で強酸性泉に浸かり、タラバガニまで食べられれば、リーズナブルと言えるでしょう。ちなみに筆者は二泊したのですが、二日目の夕食は毛ガニでした。

客室からの眺め
客室からの眺め

川湯ホテルプラザ客室からの眺め。目の前の街路樹が凍り付いています。車道の向かい側が湯の花園地で、右下の茶色の柱の看板に温度計が付いており、夜中に見たときには-19℃まで下がっていました。まさに極寒の地です。

客室からの眺め(夜)
夜の客室からの眺め

こちらは夜の客室からの眺めです。湯の花園地から湯煙が上がっているのがよく分かります。このとき、湯の花園地では面白いイベントが開かれていました。

ダイヤモンドダストパーティ
ダイヤモンドダストパーティ

それがこちら。花火ではありません。ダイヤモンドダストです。大気中の水蒸気が凍り付いて降る現象です。非常に寒い中、湯の花園地では常に温泉の蒸気が上がっているため、ダイヤモンドダストが発生しやすいのです。

ダイヤモンドダストの動画です。園地ではバルーンにドライアイスを付けて上げる事で、人工的にダイヤモンドダストを作る「ダイヤモンドダストパーティ」なるものが開かれていました。人工的なものとはいえ、川湯のような気象条件・地理条件が揃っているからこそ可能なものです。

天然のダイヤモンドダスト
天然のダイヤモンドダスト

こちらは、園地内で撮影した天然のダイヤモンドダストです。ダイヤモンドダストパーティが開かれるような気象条件の下では、天然のものも発生しやすくなります。

川湯のお土産
カムイニポポとマタンプシ

川湯温泉にはアイヌの人々も多く暮らしており、民芸品店などを営んでいます。写真は「ラックル」というお店で購入したカムイニポポ(神の人形)とマタンプシ(鉢巻)。筆者はマタンプシが好きで北海道に行って見つけるたびに購入しています。

硫黄山
川湯温泉の源、硫黄山

こちらは川湯の近くの硫黄山。アトサヌプリ(アイヌ語で裸の山の意)とも呼ばれる活火山です。雪で分かりにくいですが、強い酸性土壌で樹木が生えないために、まさに裸の山になっています。川湯温泉の湯はこの硫黄山の火山活動によるもので、その大元でもあります。

硫黄山噴気孔
硫黄山の噴気孔

硫黄山の噴気孔。名前の通り噴気孔には硫黄が結晶しています。戦前にはここで硫黄が採取されていた事もありました。これを見ると川湯温泉の成分の濃さにも納得できます。

日本一の透明度を誇る摩周湖
摩周湖

日本一の透明度を誇る摩周湖です。冒頭で書いたように、摩周湖は川湯の近くです。なお、川湯の温泉は、摩周湖から流れ出る伏流水とも関係があるようです。

先に書いたように、屈斜路湖も川湯から近いのですが、
こちらは湖畔にいくつか魅力的な温泉がありますので、別の機会に紹介します。

川湯温泉(川湯ホテルプラザ)
▼所在地:北海道川上郡弟子屈町川湯温泉1-5-10
▼泉質:酸性・含硫黄・鉄(II)-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
▼ph:1.73
▼泉温:50.5℃
▼湧出量:250リットル/分(動力揚湯)
▼温泉の利用形態:源泉掛け流し
▼日帰り営業時間:12:00~19:00
▼休業日:無休
▼日帰り入浴料:700円
▼問い合わせ先:川湯ホテルプラザ 015-483-2211 http://www2.ocn.ne.jp/~kawayup/Link
川湯温泉全般については川湯温泉観光案内所 015-483-2670へ


川湯温泉の地図はこちら。

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— posted by 温泉郷案内人 at 12:00 am   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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